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複眼で見る中東報道


中東地域の報道を通し、国際社会の現状を複眼的に考えよう(地球村研究所)。研究所所長の 「水口章:国際・社会の未来へのまなざし」(http://blogs.yahoo.co.jp/cigvi2006)もご参照ください。
by cigvi

7月24-25日のこぼれ話

*日本のマスメディアであまり取り上げられなかったニュースを中心に拾っています。

☆7月23日分
<中東和平関連>
・ガザのファタハ高官は23日、ハマスは拉致したイスラエル兵の解放と、ガザでイスラエル国防軍との停戦を受け入れる用意がある、と語った。問題は、ダマスカスのハマス指導者メシャル氏がエジプトの仲介する交渉を容認するかどうかである(7/23ハーレツ)。
・ガザのパレスチナ武装勢力は23日早朝、イスラエルに3発のロケット弾を発射した。先にパレスチナ高官は、主要武装組織(ハマス、イスラミック・ジハード、アルアクサ殉教者旅団)が、イスラエルがガザ攻撃を中止すれば、ロケット弾発射をためると合意したと述べていた。一方、アッバス長官と会った主要組織は、これを否定していた(7/23シャルクル・アウサト)。

☆7月24日分
<中東和平関連>
・レバノンのシャルーク外相(ヒズボラに近い)は23日、ヒズボラに拘束されたイスラエル兵士2人は“健康な状態”だと述べ、国連もしくはその他の第三者に捕虜交換交渉を開始する手助けをするよう要請した。一方、シニオラ首相の報道官は、レバノン支援の国際会議にイスラエルが招待されるならば、レバノンは参加しないと述べた(7/24デイリー・スター)。
・シリアのアル・ジャアファリ国連大使は21日、国連安保理に、その責任を果たし、レバノンとパレスチナの人々へのイスラエルの攻撃を直ちに止めさせるよう訴えた(7/23シリア・タイムズ)。
・シリアのメクダド外務副大臣はロイターのインタビューで、シリアは米国との直接対話の用意があると述べ、シリアはこの危機を終わらせるために意思疎通を助けることができるが、ヒズボラは自ら決断を下す、と述べた。また、ヒズボラの武装解除は、1967年にイスラエルが占領した土地を返還する和平交渉によってのみかの可能だとのべた。さらに、紛争の早急な解決は、国際社会によって停戦をさせ、外交的に、捕虜交換やシェバア農地の返還を含むヒズボラの要求に取組むことだと述べた。これに対し、ボルトン米国連大使は、シリアとの対話で得るものは殆どないと述べ、シリアに、ヒズボラに2人のイスラエル兵を釈放し、イスラエルにロケット弾を打ち込むのをやめるよう圧力をかけるよう繰り返し求めた(7/24デイリー・スター)。
・スカイ・ニュースによると、シリアのアムル・サレム国務大臣がインタビューで、レバノンにはアルカイダのテロ・ネットワークがあり、シリアはその所在を知っており、それを教えることができる、と述べた。さらに同大臣は、シリアはイランと米国の仲介者となれると述べ、また、シリアはイラクで重要な役割が果たせると述べた(7/24デイリー・スター)。
・パレスチナの武装組織の人民抵抗委員会のスポークスマンは23日、パレスチナ武装各派がイスラエルへのロケット弾攻撃の中止で合意したとの報道を否定した(7/24ハーレツ)。
・サウジアラビアのシューラ評議会は23日、レバノンとパレスチナに対するイスラエルの残虐な攻撃および、レバノンの民間インフラへの攻撃は国際法に反すると非難した(7/24アラブ・ニュース)。
<イラク関連>
・国家安全保障担当相は、8月半ばにはジーカル州の治安権限がイラクに渡されるだろうと述べた(7/24アルサバーハ)。
・タラバニ大統領は、イラクの領土はトルコへの攻撃に使用すべきではない、一方、イラクの主権も尊重されるべきだとの旨の声明を出した。最近、南東アナトリアでのPKKの活動が活発化しており、先週15人のトルコの治安部隊が殺害されている(7/24トルコ・デイリー・ニュース)。
<アラビア半島関連>
・サウジアラビアのナイーミ石油相は23日、ナイジェリアの石油相との会談後、OPECは国際経済にダメージを与えるような石油価格の変動は避けたいと思っていると述べた。(7/24クウェイト・タイムズ)。

by cigvi | 2006-07-27 00:01 | <こぼれ話>
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