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複眼で見る中東報道


中東地域の報道を通し、国際社会の現状を複眼的に考えよう(地球村研究所)。研究所所長の 「水口章:国際・社会の未来へのまなざし」(http://blogs.yahoo.co.jp/cigvi2006)もご参照ください。
by cigvi

10月21日に拾った「こぼれ話」(2)

*日本のマスメディアであまり取り上げられなかったニュース(英語・電子版)を中心に拾っています。

<イラク関連>
・イラクのスンニー派とシーア派の抗争を止めるため、イスラム諸国会議機構(OIC)の後援で、両派の宗教指導者やマリキ政権の代表者などが参加し、19-20日、メッカで会合が開かれた。合意、調印されたファトワが両派の争いを止められるかどうかは不明(10/21シャルクル・アウサト)。
・200-300人のマフディー軍が19日と20日、アマラの警察署を襲撃した。アマラの治安は2ヶ月前にイギリス軍がイラク軍に権限を委譲していた。マフディー軍は、イラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)のバドル旅団が支配する警察と軍に対して攻撃を仕掛けた。同民兵は、ムクタダ・サドル氏からの手紙がモスクで読み上げられた後、撤退した(10/20アルジャジーラ)。

<イラン関連>
・アフマディネジャド大統領は20日のAl Qods Dayのテヘランでの集会で、シオニスト政権は生存理由を失っている、と述べた。また同日、イスラム革命防衛隊の司令官Yahya Rahim Safavi少将は同防衛隊本部の記念集会で、もし米国とイスラエルがイランで運を試すつもりなら、イラクにおけるよりもひどい目に会うだろうと述べた(10/20イェデオト・アハロノト)。テヘラン市内では、数千人のイラン人が“イスラエルに死を”と叫びながらデモ行進を行った(10/20ハリージュ・タイムズ)。

<アラビア半島関連>
・バハレーンで、Al Wefaq Islamic SocietyのSheikh Ali Salman氏を含む政治団体指導者たちに主導され、数百人が20日、Al Qods Dayの集会に参加した。参加者はヒズボラとパレスチナの旗を掲げて行進した(10/21バハレーン・トリビューン)。
・UAEのハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領は、ビドゥーン(市民権のない人々)問題を早急に解決するよう命じた。同国のビドゥーンは、近隣諸国からのアラブ人と非アラブ人(主にイランとインド)の2つのグループに分けられ、人数は定かではないが、7万5000~10万人程度と推定される。労働市場での差別や社会経済的不利益を被っている(10/21ガルフ・ニュース)。

<北アフリカ関連>
・エジプト警察によると、同警察は20日、エジプト・ガザの境界から約100km東の村で、ガザ地区向けの大量の武器密輸を阻止した。3人のベドウィンが逮捕され、200箱近くのオートマチック銃と弾薬が押収された。同警察によると、境界の町ラファにあるトンネルを通じて密輸がおこなわれようとしていた(10/20イェデオト・アハロノト)。

<その他>
・クルド人活動家が20日表明したところによると、300万人のトルコのクルド人が収監されているPKKの指導者オジャランに忠誠を誓う宣言書に署名した。オジャランの弁護士の一人がアンカラでの記者会見で宣言書を読み上げた。内容は、オジャランは現在の和平に向けた動きに貢献することを決めた(10月1日に一方的停戦を宣言)。この文脈から、この署名活動が正しく評価されることを望むなどというもの(10/21トルコ・デイリー・ニュース)。

by cigvi | 2006-10-22 21:08 | <こぼれ話>
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