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複眼で見る中東報道


中東地域の報道を通し、国際社会の現状を複眼的に考えよう(地球村研究所)。研究所所長の 「水口章:国際・社会の未来へのまなざし」(http://blogs.yahoo.co.jp/cigvi2006)もご参照ください。
by cigvi

注目ヘッドライン-電子版より

●4月9日付ハーレツ「パレスチナ自治政府は3月の給与の支払不能と確認」:  パレスチナ自治政府は9日、ハマス率いる政府への国際的ボイコットが広がっており、資金が枯渇しているため、公務員への3月の給与を支払うことができないと確認した。オマル・アブデルラザク財政相がアルアイヤム紙に語った。サウジ、クウェイトUAEによる8000万ドルでは給与と給付金見積の1億1800万ドルには十分ではないと述べた。
●4月8日付アルジャジーラ「ムバラク大統領:米国はイラクを未だ離れるべきでない」:  エジプトのムバラク大統領は8日、アル・アラビーヤ・テレビで、イラクで内戦が起きており、もし米軍が撤退すれば事態は一層悪くなると述べた。また、イラクの近隣アラブ諸国にはシーア派が多く存在し、彼らの多くは、自国よりもイランに忠誠心を持っているとも述べた。
●4月9日付シャルクル・アウサト「ロンドンの同時テロは安上がりの事件で、アルカイダとのつながりはなかった」:  オブザーバー紙が、昨年7月のロンドンの同時テロではアルカイダは何もしておらず、犯人たちはインターネットからの情報により低コストで実施したと報じた。同報道は、政府の調査最終報告案をリークしてのもの。

<こぼれ話>
イラク関連では、イラク人少将が「宣戦布告はされていないが内戦が1年以上続いている」と述べたとヨルダン・タイムズが報じている。一方、治安悪化の中、9日にシーア派政治指導者たちの協議が予定されており、ジャアファリ氏問題について話し合われるとガルフ・ニュースが伝えている。イラン関係では、ニューヨーカー誌が、ブッシュ政権が対イラン大規模爆撃計画作りを急いでいると報じたことに関し、イランのアーセフィー外務報道官が9日「これは米国が開始した心理戦争だ」と非難した。一方、米国のロバート・ジョセフ国務次官(非拡散問題担当)が、湾岸諸国を歴訪しているとガルフ・ニュースが伝えている。このイランの核開発に関しては8日、IAEAの査察官5人がウラン濃縮活動と再処理施設を査察するためテヘランに到着した。中東和平関連では、イスラエル国防軍によるこの2日間のガザ等での一連のパレスチナ人殺害に対し、ハマスの軍事部門が9日、復讐すると脅した、とハーレツが報じた。

by cigvi | 2006-04-09 22:09 | 注目ヘッドライン
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