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複眼で見る中東報道


中東地域の報道を通し、国際社会の現状を複眼的に考えよう(地球村研究所)。研究所所長の 「水口章:国際・社会の未来へのまなざし」(http://blogs.yahoo.co.jp/cigvi2006)もご参照ください。
by cigvi

12月25-31日に拾った「こぼれ話」(1)

*日本のマスメディアであまり取り上げられなかったニュース(英語・電子版)を中心に拾っています。

<中東和平関連>
・パレスチナ自治政府のアッバス大統領の報道官は28日、ガザ地区における同大統領の治安部隊が最近、ハマスに対抗するためエジプト経由で武器を受け取ったとイスラエル治安筋が語ったとの報道を否定した(12/29アラブ・ニュース)。
・ヘブロン大学のthe Harry S. Truman Institute for the Advancement of Peaceとラマラのthe Palestinian Center for Policy and Survey Researchが実施(12月11-16日)したイスラエルとパレスチナの世論調査によると、イスラエル人の58%、パレスチナ人の81%が現在の紛争の包括的な解決を望んでいる(暫定合意を望むイスラエル人は30%、パレスチナ人は16%)。また、非武装のパレスチナ国家を支持するパレスチナ人は28%しかいない(イスラエル人の62%は支持)。パレスチナ人との和平合意達成に必要であればMarwan Barghouti氏を解放し同氏と交渉しても良いとするイスラエル人は43%(53%が反対)。歩み寄りに必要であれば、ハマスを含む統一政府との交渉を支持と答えたイスラエル人は66%、合意達成のためならハマス主導の政府との交渉も支持とするイスラエル人は54%であった(12/25イェデオト・アハロノト)。
・オルメルト首相は25日、カディマの国会議員との会合で、シリアとの和平交渉を再開したいとは思っているが、あくまでもシリアが反イスラエル武装グループへの支援を終わらせた後のことだ、と強調した(12/25ハリージュ・タイムズ)。

<その他の東地中海関連>
・イスラエルの中央統計局が28日に発表したところによると、イスラエルの2006年の人口は710万人で1.8%増加した。うち76%がユダヤ人で20%がアラブ人。増加した12万人のうち88%は自然増で、12%が移民によるものである(1990年代は増加人口の56%が移民によるものであった)。また、14歳以下の人口は28%。人口の91%以上が都市部に居住しており、28%はエルサレム、テルアビブ、ハイファなどの主要都市に住んでいる(12/29ハーレツ)。
・レバノンの28人の反シリア国会議員が27日、ラフード大統領は憲法違反をしているとして署名陳情書を国会事務総長に提出した。殺害されたジェマイエル産業相の議席のための補欠選挙を1月14日と定めたシニオラ政権の布告に関し、ラフード大統領は6人の閣僚が辞任した内閣は正当性がないとして署名を拒否したことは憲法違反だとしている。大統領を最高裁に引き出すには国会の3分の2の賛成が必要(反シリア派議員は128人中70人)(12/28シャルクルアウサト)。

<イラク関連>
・フセイン元大統領が30日に処刑されたすぐ後に、ウェブサイトにイラクのバアス党のメッセージが投函された。その中で、イラク国人に対し、イラクにおける2つの敵である米国とイランを容赦なく攻撃しろと呼びかけた(12/30ハリージュ・タイムズ)。
・アルカイダのイラク支部は27日、ウェブサイトに声明を投函した。その内容は、「イラク・イスラム国家」はすべてのムスリムに資金、武器、人材などによりソマリアの兄弟たちを支援するよう呼びかける、というもの(12/27ハリージュ・タイムズ)。
・イラクのHamdiya Ahmad移住副大臣は28日ロイターに対し、11月に自宅を出て難民申請をしたイラク人は10万8000人以上だと述べた。また、2月22日のサマラでのシーア派の聖廟爆破事件以降、自宅を後にしたイラク人は43万2000人に上ると語った(12/28ハリージュ・タイムズ)。

by cigvi | 2007-01-02 00:27 | <こぼれ話>
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